ONE PIECE FILM RED ─ワンピファンからオールドなアニメファンまでを熱中させた傑作─

2022年11月25日金曜日

アニメ

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独断と偏見とちょっとしたスパイス

ONE PIECE FILM RED 
─ワンピファンからオールドなアニメファンまでを熱中させた傑作─


公式サイトより引用


ワンピースってそんなにがっつり読んでいなかった。

読む時も、パラパラパラって感じ。

最近なんて全然読んでいないから、
ジンベイが仲間になっているの。知らなかった。

だから今の展開がどうなっているのかよくわからなかったし、
ワンピース最終章って聞いた時には、
ついてワンピースにも終わりがくるのかと驚いた。

でも正直、ある日少年ジャンプを開いてさ。
ジャンプでワンピースがやっていないの。想像できる?私はできない。

あんだけ長い間連載していた漫画が終わった時。

どんな感傷が来るんだろうって、考えてしまう。



ワンピースの最終回は、漫画至上類を見ないぐらい感情がワッと来ると思う。
ファンもアンチもミーハーも、色んな人が。

だから今のうちからでも、ワンピース読まなきゃって思う。
そして、やがて訪れるお祭りに備える為に。


ジャンプ漫画って読者数が圧倒的だから、ライブ感が全然違う。
このライブ感には絶対に参加したいってのもある。






さて今回は2022年の話題を掻っ攫った。
ONE PIECE FILM REDを取り上げて行きたいと思う。

基本ワンピースの映画は見に行かない。

だって原作読んで無いのに行ったって仕方がないから。


でもこの映画の話題性は、なんか違った。

Adoが参加したいたというのもあるし、
ウタがとても人気だったのもある。今年の紅白にも出るしね。


でも今回の映画はファンだけではなくて、
ファン以外の人達からの支持が凄いと思った。

ウタの曲もヒットしていて、映画は見てないけど知っている。
そんな人もいるぐらいだ。
マス層まで流行しているのは『スパイファミリー』に近いかもしれない。


ネットのレビューを見てみると、
「人類補完計画」とかゼロ年代に流行ったセカイ系という言葉まで。
自分たちよりも年上のオールドなアニメファン達の言葉にも興味が沸いた。






そんな訳で見る。

すごかった。


何だこれって、圧倒されてしまった。


まず新規にすごく優しい。

お話の中心は、ルフィ、ウタ、そしてシャンクス。それだけ。

ぶっちゃけワンピースの第1話だけ読めば映画が見れるという、
新規に限りなく優しい映画になっている。

私とかもさ。ジンベイが仲間になっていたり、他の海賊のキャラが増えてたりで、
「今のワンピこうなっているんだって。」って驚きながら見た。

でもあくまでもサブキャラ。

ルフィとシャンクスの繋がりだけ知っていれば映画が見れる。
というのはジャンプ原作の映画としてはとても凄い事だと思う。


映画のあらすじはこうだ。

麦わらの一味が訪れた島・エレジア。
そこでは世界を魅了する歌姫・ウタの初ライブが始まろうとしている。

しかし、ウタにはある計画があった。

大海賊時代の不幸を知った彼女の大きな計画とは。
そしてそれを阻止すべく、海軍やシャンクス海賊団も動き出した。



話のあらすじは凄くシンプルで、
世界の危機が迫ってて、それに幼馴染ヒロインが大きくかかわっている。
それを止める為にルフィが戦う。



なるほど、セカイ系って言われている理由がわかった。

黒幕も闇の組織もいない。

人間関係が本当に狭い範囲で完結しているのに、話のスケールは本当にでかい。

それでいて、
映画の序盤から可愛いだけどどこか不気味な言動が続いていたウタが、
段々とその内側にある狂気を露わにする。
若干のホラー感があってすごく好き。

サイコホラーみたいな。
ああやってヒロインが狂気に沈む展開は、すごく好物です

普段のワンピースらしくない。そんな展開。でも面白かった。
よくもまあ、こんな話をワンピースでやろうって思った所が凄い。

今時セカイ系って言葉自体もう半分死語みたいになっているのに。

本当にチャレンジング。


狂気の時代の中で世界を救う為に動いたウタの計画と、その苦い結末。

そして、最後のルフィとウタの会話シーンの切なさ。
ここで映画料金を払った価値があったと思う。
これ卑怯でしょ。
凄く刺さりました。刺さりましたよ。


尾田先生が昔の任侠映画とかが好きなのは知ってましたよ。


でもまさか、フィルムZの渋い世界観とはまた違った世界観の作品を、
同一の作品でやっちゃうのは凄すぎるでしょ。
 

バトルシーンの迫力も凄い。
コピーが指揮を執ったり、ウソップ親子の共闘と見どころ多め。

ちょっとはドラゴンボールっぽい感じもしたけど、
やっぱりシャンクスがバチバチに戦っているシーンが見れたのは良かった。



ウタも凄く好き。

まさにポップでkawaii。 

それでいて、アイコン的な可愛さがあるのがいい。
例を出すと初音ミクみたいな。そんな個性の強さがある。

映画の前日談。映画前に配信した。
という設定でYouTubeで動画が配信されていて、それもまたカワイイ。

映画のゲストキャラだけど、
映画の世界を飛び出して長く愛されるキャラになりそうな。

そんな気がするよ。


テイストがガラリと変わる曲もいいね。

ポップでウタらしい『新時代』『私は最強』。
ADOの個性が光る『逆光』、『Tot Musica』。

映画のクライマックスを飾るしっとり系の『世界の続き』。
エンディングソング『風のゆくえ』。


バランス良く色々な曲調が聞けて楽しいね。

個人的に唯一最後までフルで聞ける『新時代』と、
ウタの狂気顔が印象的な『Tot Musica』が好き。





ワンピースファンから、ワンピースを離れた人、初見まで、
色んな人が楽しめる映画になっていたように思う。

それでいて、ある意味平成時代のリバイバルみたいな物を感じたのよね。

00年代のサブカル。
例えばニコニコ動画とかで流行った物のリバイバルみたいな、そんな感じ。


ホント、またワンピースが読みたくなるような映画だった。
そして出来たら本編にウタの痕跡みたいなのがあったらいいなっとか思ったり。

ポップなKAWAIIと、しっとりとした切ないラスト。


ウタのPVとか言われている所もあるけれど、私にはとても深く刺さりましたよ。


ワンピースの映画って、すごい作品がポンポンできるから凄いなって思いました。


公式サイト


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毎週金曜19時更新。 目に留まった創作物にレビューを書きます。批評家では無いので、凝った事は書きません。文章は硬いめだけど、方針はゆるゆるです。よろしくです。

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