ムーンフォール ─迫力は満点。しかし、古臭さは否めないB級SF映画。─

2022年8月26日金曜日

ローランド・エメリッヒ 映画 海外映画

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 独断と偏見とちょっとしたスパイス 29回


ムーンフォール
─迫力は満点。しかし、古臭さは否めないB級SF映画─


Amazonより引用
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%AB%EF%BC%88%E5%AD%97%E5%B9%95%EF%BC%8F%E5%90%B9%E6%9B%BF%EF%BC%89-%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/B09RK68XH2


近になって気が付いた事がある。

自分がAmazonプライム会員だったという事に。


てっきり自分はアマプラ会員では無いと思っていた。

しかし、自分のアカウントを調べてみると会員だった。

そして最近になって気づいた。
Amazonのトップページに「prime」とちゃんと書いてある事に。
(ログアウトするとちゃんと「prime」の字は消えている。)

何てことだ。せっかく会員になったというのに、
その恩恵をあまりにも受けていない体たらく。

なんてことだ。

早速アマプラ会員の恩恵を得るべく、映画を見る事にした。





今回見る映画は、『ムーンフォール』
Amazonプライムビデオのテレビコマーシャルで宣伝されていたアレだ。

Amazonプライムビデオで独占配信されている。(2022年8月7日現在)
結論から言うと、

迫力はあるけど全体的な古臭さは否めないB級SF映画。



その派手で見ごたえのあるCG技術によって映像面は凄い。

しかし、映画トータルの出来は悪い。
私達視聴者は永遠と登場人物達の無駄な口論を永遠と聞きながら、
成り行きで地球が救われる様子を見ていく。

「地球を救う。」ってとてもドラマチックなはずなのに、
胸躍るような爽快感とかある訳でも、展開が凄く凝っている訳でもない。

設定もどこかで見た事あるようなもので、目新しさも感じない。


一方で底を抜けた酷い映画かと聞かれると、
前述の通りそうじゃない。その映像面のクオリティの高さによって、
いちを最後まで見れるレベルに上がっている。って私は思う。


結果的に底抜けの酷さはない代わりに、あまり評価のできない。
どっちつかずの個性の薄い映画になってしまった。

こうなると、話題性としてパンチが弱くて話題として取り上げづらい。

娯楽作品を見る理由のひとつに、会話の種を作る事だと思う。

ジャンプとかそうじゃない。
ジャンプのマンガとかジャンプ原作のアニメなんかを見て、
友達と会話する時に持ち出してさ。盛り上がって。

いいとか悪いとか、そういった個性がこの映画には無いよね。

個性が薄い結果、会話として取り上げにくい映画になってしまった。



終盤はツッコミどころも多いけれどいいシーンもあるし、
主要キャラのK・C・ハウスマンのセリフ「許可を取るより謝れ。」が、
後々の伏線になっていたりする。
このセリフ自体はとても印象深くして、私は好き。

CGは何回も言う通り迫力満点だし、舞台舞台の小道具とかも凝っていて、
とてもB級映画とは思えない予算のかけ方をしている。


それでも、一回見ればもう満足してしまうような。

あり合わせの娯楽映画って感じ。



まずこの映画のダメな所を3つ挙げる。
  • 無駄に多い口論シーン。
この映画最大のストレス。アメリカ人は口論が好きなのか。
最初から最後まで言い争うシーンが多め。
もうちょっとどうにかならなかったの。

元々関係性が破綻している登場人物が多いのだけど、それにしても多すぎる。

  • テンポの悪さ
特に序盤は、本当にテンポが悪い。

こんなトゲのある会話シーンを通して、
以下に登場人物の人生が今どん底なのかをくどいぐらいに紹介している。
時間で言うと30分ぐらい。  

そんなのいいから早く地球を壊してくれ。
最近の作品ってテンポがいいから、余計にストレスに感じるポイント。


  • 全体的な古臭さ
本当に2022年の映画なのかって思ってしまった。
設定もどこかで見たようなもので新しさは無いし、
何なら、色んな映画の設定を繋げて作ったのでは無いかって思う程。

独創性の少なさ、そして全体的な既視感。
これが古臭さと感じる原因だと思う。




良い点もある。これも挙げていこう。

  • 迫力のCGと凝った舞台セット
画に迫力があったから、何だかんだで最後まで見れた。
細部の力ってやっぱり大事なんだなって思う。
  
Wikipedia曰く予算には$150,000,000。
予算の力は、映画を華やかにする。
ちなみに予算をペイ出来なかったようだ。現実は非情。

CGには見ごたえがある。
落書きだらけのスペースシャトルや、
破壊されるニューヨークの街並みも。

そうそう。派手に壊れる地球。これが見たかった。


  • 個人的に好きなシーン。
  ネタバレの為反転。
  主要人物で陰謀論者のK・C・ハウスマンが全面的正しかったという
  陰謀論者大勝利EDってこの手のSF映画では珍しいから好き。
  現実の陰謀論者は、近寄りがたい存在に行ってしまっただけに、
  陰謀論者が正しい事を言っていた。って展開は夢がある。
  
  
  終盤、月だった構造物に潜入した主人公一行。
  月を維持しているAIに連れられた主人公のブライアン・ハーパーが、
  月と地球の太古の歴史を脳に注入されて、
  世界の理を理解したシーンも好き。

  色々と極まってて、それに周りが若干引いている感じとか。
  
  妙に生々しい感じが良い。
  
 
 

  


くも悪くもB級映画。

暇つぶしの娯楽映画として肩の力を抜いて見れる。
社会派でも無いし、難解なテーマ性も無いのは〇。

ただし、世界には名作映画があふれていて、
映画を見る時間はとても限られている。

そんな中であえてこの映画を見るのは、私はおすすめしない。

例えばファーストフードの様に消費される映画って感じがする。
娯楽映画である以上消費されるものではあるのだけど、
長く未来に残る映画ではなかった。 


Amazonのサイト

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A0%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%AB%EF%BC%88%E5%AD%97%E5%B9%95%EF%BC%8F%E5%90%B9%E6%9B%BF%EF%BC%89-%E3%83%8F%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%AA%E3%83%BC/dp/B09RK68XH2



来週は、以下を取り上げます。

岡田斗司夫著

ユーチューバーが消滅する未来 2028年の世界を見抜く 

 ─時代を予想する困難さを未来人として見る。─


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